のぐちよ日記

映画、本、アート、日々のことをちまちまと。

旅に出る 青の新潟・十日町市編 1

新幹線から降りると、原っぱの匂いがした。ちょうど稲が青々と揺れる季節である。原っぱのような匂いは、一面に広がる稲の匂いだったのだ。コロナ前に東京から新潟へ移住した友達が、浦佐駅の改札の外で大きく手を振ってくれているのが見えた。日焼けした肌…

元同期Bのプライド

わたしはプライドが高い。とても自覚がある。常に「わたしの人生の主役は、わたしである」という意識があるので、他人から暇つぶしに眺める動画のような、雑な扱いをされた瞬間、距離を置いたり、すぐに縁を切ってしまう。ほかのひとの人生、という視点から…

6月見に行った映画 ミーガン/リトル・マーメイド

今月は映画を2本見に行った。どちらも良かったのでその感想を書きたいと思う。 ◾️ミーガン(M3GAN) 2も制作予定みたい。大人気。 不慮の事故で両親を亡くした少女、ケイティが叔母のジェマに預けられることとなることから、物語が始まる。 子育てロボットの研…

一気見したNetflixオリジナルミステリードラマ

ミステリー•サスペンスドラマは好きで結構見ているけど、つまらないとすぐ離脱してしまう。今回は選りすぐり、今年春頃から全話一気見したNetflixオリジナルドラマを二つ紹介します。 ◾️クリミナル 1話完結•全編密室ドラマ。https://filmarks.com/dramas/783…

ニューヨークとベーグルと元恋人の話

ニューヨークで短期留学していた頃、アメリカ人と付き合っていた。 日本に数年働いていたこともあり、日本語が堪能な人だった。ある日、彼とおしゃべりをしていたとき、ふと「アメリカ人が日本に住んだら、なにが恋しくなるんだろう」と気になった。日本には…

元同僚が捕まった

先週、桜が見たくてまた京都へ旅行をしていた。桜はほんとうに綺麗で、とても満足していたのだが、前職の後輩が送ってきたラインから、一瞬で朗らかな気持ちが吹き飛んでいってしまった。「〇〇さん、覚えてますか。逮捕されて即日解雇されたんですよ」。後…

ひとり京都ふたたび。

わたしにとって京都は、ひとりでも何度も来たくなる場所である。全然飽きないのが不思議だ。 遠い異国に行くにはまだ十分ではないからいけない、けど手っ取り早く非日常にトリップしたい。そんなときにうってつけの場所である。しかも、三連休なんてとれたと…

2023年の目標

明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。こういうことはあまりやらないけど、ここ数年時間が経つのが早いと感じているし、隙あらば、ぼーっとしがちなので毎日を大切に生きるためにも、1年間の目標を立てることにした。それぞれの目…

贅沢なタイムカプセルとブログの更新について

留学や海外旅行で美術館に行ったとき、 「なんか、あの絵気になるな」と近づいてみると、ピカソの作品だった、ということが多々あった。 まるで、ピカソの作品にだけスポットライトが当たっているかのようである。ありとあらゆる画家がいる中で、わたしはピ…

内向型人間へおすすめのNetflixオリジナルドラマ6選

2022年にわたしがハマったNetflixオリジナルドラマを紹介したいと思う。 わたしがドラマをみはじめてから、3日以内に全話一気見したドラマに限定。 わたしのような、休みの日はひたすら家にいる、一人の時間大好き、人と会うと疲れる、暗い重い映画を見て内…

近いようで遠い国のともだち

中国のコロナ対策に対してのデモが、上海と北京で起きたと報道されていた頃のはなし。 わたしには留学中に知り合った、中国人のともだちがいる。 むかし以下の記事で書いた、東京に遊びにきた二人のともだち。 https://noguchiyo06.hatenadiary.jp/entry/201…

ダイエットとYouTubeとキューピーちゃん

ここ1年間で8キロの減量に成功した。きっかけはほんの些細なこと。わたしが接客しお客さんを見送ったあと、同僚がわたしに、「後ろ姿似てますね」と言ってきたのだ。似ている、というのはさっきまでわたしが話していたお客さんのことである。その方はべつに…

空気が読めない人間

これまで生きてきて、わたしの性格について、ひとからよく言われるのは「真っ直ぐだ」ということと、「変わっている」ということだ。じぶんではよくわからない。ポジティブに捉えると、芯があるということかもしれない。面白がられたりすることもあるが、大…

他人に興味がないひとの処世術

社会人何年目かになってくると、「他人に興味がない」と断言するひとが、意外に多いことに気づく。その言葉を聞くたび、わたしははっとしてしまう。よく言われていることかもしれないが、他人に興味がないと公言するひとは、実は他人に興味がある場合が多い…

女のプライドと結婚式のドレスについて

男性から「女はドロドロしている」「女は怖い」ことを期待しているような発言をされるときがある。実際はそんなことはなく、少なくともわたしの周りでは平和である。マウンティングしてくるのは男性も同じだ。ただ一つ言えるのは女性同士には、見えないプラ…

さようなら知的なひと

わたしが尊敬していた、思考の整理学の著者、外山滋比古が96歳で亡くなったと今朝ニュースで知った。ご冥福をお祈りします。https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20200806/amp/k10012554611000.html%3Fusqp%3Dmq331AQRKAGYAcb5wKuvi7…

無題

次を更新したら100記事目になるなあと思っていたら、更新が止まり、とうとう春を迎えてしまった。最後の記事を書いてから、二度の大きい台風がやってきて、わたしは正社員として働き始めて、友達は結婚したり東京を離れたりして、色々変化もあった。でも冬か…

長岡の子どもたち 3

車の窓から見えた、風で波打つ鮮やかな緑の稲穂畑を「きれいだなあ。みんなおなじ背丈に成長するのはなんでだろう」とぼーっとしながら呟いたら、「そりゃー同時に苗を植えるからだよ」。ともだちのお父さんが運転をしながら、ゲラゲラ笑って言った。ルーム…

長岡のこどもたち 2

「新潟にはね、三代花火って呼ばれているのがあるんだよ」そうともだちのお母さんがそう教えてくれた。続けてどこと、どこと、どこだよと場所を説明をしてくれたが、ぜんぜんピンと来ていないわたしに、「長岡は川だけど、他の花火は海と山でそれぞれ上がる…

長岡の子どもたち

駅の混雑、ロータリーの渋滞を車で抜けると、大きな橋が見えてくる。真っ青な空、橋の下にはみんな同じ方角を向いた、小さなひまわり畑が広がっていた。運転手は、ともだちのお姉さんだ。妹にあたるともだちに話しかけるよりも、すこし高い声で「これが信濃…

旅にでる 年末年始・東南アジア編 7(ハノイシティ歩き/だれが街のイメージをつくるか)

東南アジアのなかでも、ベトナムは南北に長い国であるため国内でも寒暖差がある。 北に位置するハノイは、日本の比べたらずっと暖かいけれど、年始の時期でちょうど日本の4月くらいの気候といったところだろうか。滞在中はユニクロのウルトラライトダウンが…

旅にでる 年末年始・東南アジア編 6 (グレー色の街・エメラルドグリーンの国)

プノンペンは、薄暗いグレー色の街だった。 一緒に行ったともだちも「なんだか不気味な雰囲気だね」と言っていたので、概ね同じことを感じたのだろう。 そして、その印象を色濃くつけるのに十分な出来事がわたしたちに起きていた。 プノンペンのホテルに到着…

旅にでる 年末年始・東南アジア編 5 トゥール・スレン虐殺博物館

シャム(現タイ)とベトナムの二重属国時代*1、それを抜け出すため王自ら支配下にはいったフランス植民地時代、やがてフランスから独立を果たしたシハヌーク王の国政、独裁政権下で起こったクーデターで軍事政権発足。 1863年から1970年までのカンボジアの歴…

旅にでる 年末年始・東南アジア編 4(プノンペン行きの飛行機にて)

シェムリアップから首都プノンペン行きの飛行機は、今まで乗ったどの飛行機よりも小さく、乗客マナーは過去最低だった。 搭乗手続きのときなんて、集団が平気な顔して横入りしたり、パスポートをスタッフに見せながら怒鳴っているひとがいたり散々な有様であ…

旅にでる 年末年始・東南アジア編 3(アンコールワット/密林に浮かぶ楽園)

クメール語で「寺院のある都」という意味を持つ*1アンコール王朝は、11世紀に最盛期を迎えた大帝国である。 王は威厳を保つため、天界と地上を結ぶ唯一の存在であると国民にアピールし増築を繰り返し生まれたのが、アンコール巨大寺院群であり、アンコールワ…

旅にでる 年末年始・東南アジア編 2(オープン・シェムリアップ!)

都市部空港は、現代的な外観、高い天井、大きい窓がつけられているといった特徴のデザインが多い。 デザインは幅広いけれど、開放的でダイナミックだというところは、同じなのではないだろうか。どの国に行っても大きな違いはないと思う。 しかし、アンコー…

旅にでる 年末年始・東南アジア編/上海空港で起きたトラブルのはなし

だだっ広い上海空港で、乗り継ぎ便が間に合わなかったことを知り、ともだちとふたりでショックを受けていたとき、視界にひとりの日本人女性が入った。 ボブヘアーの彼女は黒のダウン、黒の緩めのスエットのようなパンツを履いていて、バッグパックをもってい…

カードキャプターさくら展と作品について~さくらはなんのために戦ったのか~

先日六本木の森アーツギャラリーで開催中のカードキャプターさくら展へ行ってきた。 ccsakura-official.com 新たな「クリアカード編」のシリーズは見ていないが、旧シリーズの大ファンとして、大満足の展示だった。 ショートムービー、原画、特大ケロちゃん…

憂鬱のファミリーセール

先週の土曜日は文化の日という祝日だったらしい。そこに合わせたように、たった1日だけ催された伊勢丹のファミリーセールへひとりで行った。 その日は昼過ぎにおきた。しかも、友達と夕方近くに会う約束をしていたので、ざっと計算しあと2時間半ほどしかない…

早朝、Sガストの前にヴァンパイアがいた

昨日の早朝、近所のSガストの前にヴァンパイアがいた。 肩をがっくり落として、入り口に貼られているメニューを見下ろす姿は、哀愁が漂っていた。 しかもSガスト。普通のガストよりも小さく、カウンター席しかないお店である。 チーズインハンバーグを食べる…