のぐちよ日記

映画、本、アート、日々のことをちまちまと。

2018-01-01から1年間の記事一覧

カードキャプターさくら展と作品について~さくらはなんのために戦ったのか~

先日六本木の森アーツギャラリーで開催中のカードキャプターさくら展へ行ってきた。 ccsakura-official.com 新たな「クリアカード編」のシリーズは見ていないが、旧シリーズの大ファンとして、大満足の展示だった。 ショートムービー、原画、特大ケロちゃん…

憂鬱のファミリーセール

先週の土曜日は文化の日という祝日だったらしい。そこに合わせたように、たった1日だけ催された伊勢丹のファミリーセールへひとりで行った。 その日は昼過ぎにおきた。しかも、友達と夕方近くに会う約束をしていたので、ざっと計算しあと2時間半ほどしかない…

早朝、Sガストの前にヴァンパイアがいた

昨日の早朝、近所のSガストの前にヴァンパイアがいた。 肩をがっくり落として、入り口に貼られているメニューを見下ろす姿は、哀愁が漂っていた。 しかもSガスト。普通のガストよりも小さく、カウンター席しかないお店である。 チーズインハンバーグを食べる…

ステラ・マッカートニーの財布が欲しかった

ステラ・マッカートニーのミニ財布が欲しくてたまらなかったのだけれど、6万円以上するから購入は諦めた。 ワンポントである、ゴールドのスターを囲んで、黒のキルティングが縫われている、小さな財布だ。ポップなようで大人っぽいデザインに惹かれた。 ス…

旅にでる 週末京都編  4

無鄰菴(むりんあん)は、明治・大正時代の元老、山県有朋が建てた別邸である。生前は多忙な公務の間に、しばしば夫人と訪れたらしい。 今やその素晴らしい別邸の庭は、みんなのものになった。有料だけれど、時間が止まったような、小さい自然に足を踏み入れ…

旅にでる 週末京都編 3

鞍馬から叡山電車にのり一駅もどると、貴船口駅につく。貴船神社への最寄り駅である。 電車から降りると、川が流れていた。 澄んだ水に浮かれて、少しだけ川遊び。 着ていた汗だくのTシャツとスキニージーンズが湿気でぴったりくっついた。 汗ばんで気持ち悪…

旅にでる 週末京都編 2

京都旅行2日目。 喫茶店でゆったり朝食をとった後、北野天満宮へ。 この日は、お祭りだった。 境内入り付近の通りには、食べ物の屋台があったけれど、多くはヴィンテージの着物や骨董、生地がずらりと並んで売られていた。骨董市のような雰囲気である。 訪…

旅にでる 週末京都編 1

京都へいくたび「パリみたいだな」と思う。 パリへは二度旅行しただけなので、パリ通に怒られてしまうかもしれない。 もちろん、文化や雰囲気は違うけれど「質の良いものを大切にする」、「パリ(京都)市民が誇り高い」といった共通点が、いくつかある気が…

彼女の顔つき

8月がバトンを9月に渡して、ぐんぐん秋に突っ走っていく。 夏がすきなわたしにとっては悲しいことだけれど、季節はコントロールできないので仕方がない。 バトンタッチされる前、8月の終わりに毎年必ず会うともだちがいる。 その子はヨーロッパに住んでいて…

嫌いな音、好きな音/蓮沼執太フィル「フルフォニー」について

物音に敏感らしい。 ある日、わたしがテレビを見ている隣にいた母が、ビニール袋を触りガサガサと音をたてた。わたしが「なんだ」と反応したとき、母は「一々うるさいよ。大げさだよ」と言ったのである。 最近そのことに自覚してからは、余計に物音を気にす…

星野道夫のエッセイ「旅をする木」の感想

東京でたくさんの人が働いている今この時間に、遠く、例えばニューヨークで、たくさんの人が寝息を立てているということを考えると、いつも不思議な気持ちになる。 「刻々と過ぎる時間の流れは変わらなくても、それぞれの国の時間が存在していて、たくさん…

お盆との向き合いかた

お盆到来。といいつつ、もう後半だけれど。 先週末テレビのニュースで、帰省ラッシュの様子が取り上げられているのを見た。 レポーターは大混雑の駅のホームで、新幹線を待っている家族にインタビューをする。男の子が「おじいちゃんと遊びます」と向けられ…

こども目線ってなんだ

なんということでしょう。職場でずっと気付かれないようにしていたことが、今日とうとう見つかってしまった。 「あのさあ、こども苦手だよね?」 わたしがこどもへ接客したあと、一部始終を見ていた先輩に言われた。思いもよらぬことばに固まってしまい、「…

旅にでる 伊豆編 2 (もしも伊豆で生まれ育っていたら/海について)

宿に向かう車の中で、わたしと友達は、ついさっきドライブスルーで買ったマクドナルドのハンバーガーとポテトを頬張りながら、「もし伊豆で生まれ育ったら、どんな青春時代を過ごしていただろう」という妄想話で盛り上がった。 わたしはこういう、「もしここ…

旅にでる 伊豆編 1

もう先週末のことになる。友達とレンタカーを借りて伊豆へ一泊二日の旅行をした。 わたしはペーパードライバーのため、友達二人が交代で運転をしてくれ、とても助かった。長旅の運転どうもありがとう。 旅の一番の目的は海水浴だったが、他にもあった。イズ…

地元の行きつけランチから、繁盛店について考えた

家から自転車で15分ほどのところに、おいしい中華料理屋さんがある。 知り合いのひとにおすすめされてから、そのエリア周辺に行くときに「ついでに食べて帰ろうか」と立ち寄るお店だ。 わたしが頼むのはいつも焼き餃子。 エビ入りの焼き餃子、ライス、小皿に…

よしもとばななの「まぼろしハワイ」を読んでハワイを語る

ハワイに行ったことがあるひと、ハワイが大好きなひとにとっては、その魅力に改めて気付かされる本だ。よしもとばななの「まぼろしハワイ」。 まぼろしハワイ (幻冬舎文庫) 作者: よしもとばなな 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2010/08/05 メディア: 文庫…

夏。

「平成最後の夏」というフレーズを最近よく聞く。そのたびに、すごくいいなあといつも思う。 毎年変わらずにやってくる夏と、もう二度とやってこない「平成」の組み合わせに、なんだか切ない響きを感じる。わたしは季節の中で夏が一番すきなので、余計特別な…

パンケーキに罪はない

彼氏がほしい。けれど出会いがない。合コンにも呼ばれない。 だからといって、狭い部屋で「なんで出会いがないんだろう」とうじうじしているのも、「いつか白馬の王子様が…」と妄想するのも嫌なので、わたしは出会い系アプリを利用している。現実的なソリュ…

万引き家族をみて思ったこと

是枝監督の「万引き家族」の感想記事です。 ※ネタバレあり。 www.cinematoday.jp ぼろ一軒家に住む、父治、母信代、祖母初枝、娘亜紀、息子祥太は、初枝の年金と、治の日雇い労働、母のクリーニング屋のアルバイト、そして「万引き」をしながら暮らしている…

フィクションだからって何でもありなのか サマセット・モーム「お菓子とビール」

お菓子とビール (岩波文庫) 作者: モーム,行方昭夫 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2011/07/16 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 2回 この商品を含むブログ (6件) を見る サマセット・モームの「お菓子とビール」を何週間も前に読み終わったのに、日…

東京で分断される人々 山内マリコ「あのこは貴族」

この前の京都旅行で、生まれも育ちも京都である友達と晩御飯に行った時のことである。 待ち合わせは京都駅で、合流後に河原町へ電車で行くことになったのだが、そのときはまだ、食事をするお店が決まっていなかった。 なぜなら「京都いくから、その日予定空…

全ては雨のせいってことにしておこう

梅雨に入って、仕事が決まった。新しい仕事は接客営業である。特に気にしてなかったけれど今までも、ずっと同じようなことをしてきたので、接客が好きなのかもしれない。ニート卒業。 ただ、接客というより人のことが好きなんだと思う。相手が何に興味を持っ…

ウェス・アンダーソン最新作「犬ヶ島」感想

だいぶ書くのが遅くなったけれど、ウェス・アンダーソン監督の最新作について書きたいと思う。「犬ヶ島」というストップモーション・アニメ作品である。 わたしがウェス・アンダーソンを好きになったのは、グランド・ブタペスト・ホテルを見たことがきっかけ…

カポーティ作品を2冊読んだ感想 (「ティファニーで朝食を」、「カポーティ短編集」)

トルーマン・カポーティ(1924-1984年)の短編集を2冊読んだ。 今となっては映画のほうが有名であろう「ティファニーで朝食を」と、「カポーティ短編集」(河野一郎訳)である。 ティファニーで朝食をは1958年出版、1961年に映画化した。 じつは、数年前に…

大阪おもろいで。知らんけど

ユニバーサルスタジオジャパンについては、みなさんよくご存じかと思うので、乗り物の感想を細かく書くつもりはない。 ただ、ずっと気になっていたハリー・ポッターのアトラクションに乗れたので大満足。行ってよかった。 最近、走行中緊急停止しそのまま数…

ひとり京都のてびき。

京都・大阪へ二泊三日の旅行をした。 大阪に住む友達と、ユニバーサルスタジオジャパンに行こうということになったのだ。友達が会えるのは土曜日からとのことだった。せっかく行くんだったら金曜から前のりしようと決めた。 母は大の吉本新喜劇ファンなので…

幻のアイスを探して

忘れられないアイスがある。幼稚園の頃、よく食べていた箱アイスだった。中身は、ペンギンとマンボウの棒アイスで、マンボウはどういうものだったか覚えていないけれど、ペンギンはチョコレートと、バニラのアイスだ。お腹がバニラの白で、それ以外はチョコ…

原宿の美容師さん

わたしが美容院のことをよく書くのは、そこが特別な場所であるからに違いない。 気分転換もあるけれど、普段は自分でする、頭を洗うということをやってもらえる贅沢感。 それには洗う技術についてはもちろんのこと、絶対にいい匂いのするシャンプーとマッサ…

NYの「食べる」を支える人々を読んだ感想

パパイヤジュースとホットドックを売る店がニューヨークにあるらしい。 なにその食べ合わせ。牛乳とおにぎりみたい、と思っただろう(わたしはそう思った)。 実際にこの組み合わせはある。しかも今や二代目のアレクサンダー・プーロスが切り盛りしている「…