のぐちよ日記

映画、本、アート、日々のことをちまちまと。

6月見に行った映画 ミーガン/リトル・マーメイド

今月は映画を2本見に行った。どちらも良かったのでその感想を書きたいと思う。

◾️ミーガン(M3GAN)


2も制作予定みたい。大人気。
不慮の事故で両親を亡くした少女、ケイティが叔母のジェマに預けられることとなることから、物語が始まる。
子育てロボットの研究・開発者としてバリキャリ、こだわり強めの性格である主人公ジェマ。
ケイティが両親を亡くしたばかりであること、またジェマは子供とのコミュニケーションに慣れてないこともあり、困ったジェマはAIロボットM3GAN(ミーガン)の製作を思いついた。仕事そっちのけで成功させ、ケイティのお世話をロボットに一任させる。
ケイティの友達兼母親として、ケイティを世話するミーガンだったが、徐々に異常性が露見していく、、
というストーリー。

登場人物として出てくるのは、ケイティの両親含め、どことなく嫌な感じのする、無責任な大人たち。チューニングが狂っているバンド演奏を聴かせれてるようだった。ずっと違和感がある感じ。
主人公のジェマだってそう。隣人の飼っている犬がケイティを噛んでしまうのだが、ジェマは警官を呼んできて、さらに犬を殺処分するように訴えるのだ。なかなかイカれてる。
しかもジェマが外壁の塀を修理しておらず、隣の家と隙間が開いているからそんなことが起きたのだった。まず塀を修理したら、と警官に嗜められるのである。その通りだ。

登場人物たちから滲み出るうっすら不快な感じの出し方が絶妙で、少しだけミーガンの味方をしたくなるような、不思議な気持ちにさせられたのだった。

ケイティが元々ホームスクーリングだったり、校外学習のシーンが出てきたり、アメリカの今の教育が出てきて面白かった。
サブのテーマは教育なのかも。

見どころは、いわずもがな予告編でもあった、ミーガンのキレキレダンス&ミーガンが徐々に恐ろしくなっていくところ。

だけど、ミーガンに頼り切りのストーリーじゃなく、ケイティやジェマが他者を受け入れない性格から、徐々に相手を受け入れて優しくなっていく様子もよく表されて良かった。2も楽しみ。

◾️リトル・マーメイド

アラサー女性の2人に1人の実家に、リトルマーメイドのVHSがあると言っても過言ではない程の大人気ディズニーアニメの実写。わたしもドンピシャ世代。そのためあらすじは割愛。

黒人の主人公どうなの?という評判も多いが、わたし的には全然アリだった思う。
理由は、実写の舞台がおそらくカリブ海あたりの島国で、島民はほぼ黒人であり、白人の王子は遭難して流れてきた子であるという設定であることだ。女王も黒人である。

血の繋がっていない子どもという設定から、その負い目と海に対する憧れを抱く王子というキャラクターの内面がよく描けている。また、主人公のアリエルも過保護気味な父の元生活し、人間界に強い憧れを抱いており、お互いが現状の閉塞感と、未知の世界への強い憧れに共鳴し惹かれ合う、というストーリーの流れにつながる。結ばれるのは納得感があるものだった。アニメよりも、キャラクターの内面を丁寧に描けている印象である。
 
それと、アリエルを演じた女優の愛嬌のある表情も良かった。
アリエルは人魚から人間に変身したあと、人間界のことをよく知らないが故に、フォークで髪を巻いたりと、変なことを多々するのだが、主演女優のあどけない顔のおかげで、お茶目に見えてよかった。

あれでザ白人美女だったら、ちょっと怖いかも。(実際にわたしは当時アニメを見ていた時、アリエルの変な行動に子供ながらに引いていたのだった)
あとは何より、あの歌唱力。とにかく素晴らしい。
それから、主人公の地声も可愛くてよかった。

最後のポリコレ全開の感じはちょっと冷めてしまったけど、概ね良かったのではないかと思う。
海のシーンが美しく、アニメの再現性が高かった。
王道ストーリーだし、何も考えずに1人でぼーっと見に行くのもあり。水族館にいる気分になるかも。

以上。