のぐちよ日記

映画、本、アート、日々のことをちまちまと。

2019-01-01から1年間の記事一覧

長岡の子どもたち 3

車の窓から見えた、風で波打つ鮮やかな緑の稲穂畑を「きれいだなあ。みんなおなじ背丈に成長するのはなんでだろう」とぼーっとしながら呟いたら、「そりゃー同時に苗を植えるからだよ」。ともだちのお父さんが運転をしながら、ゲラゲラ笑って言った。ルーム…

長岡のこどもたち 2

「新潟にはね、三代花火って呼ばれているのがあるんだよ」そうともだちのお母さんがそう教えてくれた。続けてどこと、どこと、どこだよと場所を説明をしてくれたが、ぜんぜんピンと来ていないわたしに、「長岡は川だけど、他の花火は海と山でそれぞれ上がる…

長岡の子どもたち

駅の混雑、ロータリーの渋滞を車で抜けると、大きな橋が見えてくる。真っ青な空、橋の下にはみんな同じ方角を向いた、小さなひまわり畑が広がっていた。運転手は、ともだちのお姉さんだ。妹にあたるともだちに話しかけるよりも、すこし高い声で「これが信濃…

旅にでる 年末年始・東南アジア編 7(ハノイシティ歩き/だれが街のイメージをつくるか)

東南アジアのなかでも、ベトナムは南北に長い国であるため国内でも寒暖差がある。 北に位置するハノイは、日本の比べたらずっと暖かいけれど、年始の時期でちょうど日本の4月くらいの気候といったところだろうか。滞在中はユニクロのウルトラライトダウンが…

旅にでる 年末年始・東南アジア編 6 (グレー色の街・エメラルドグリーンの国)

プノンペンは、薄暗いグレー色の街だった。 一緒に行ったともだちも「なんだか不気味な雰囲気だね」と言っていたので、概ね同じことを感じたのだろう。 そして、その印象を色濃くつけるのに十分な出来事がわたしたちに起きていた。 プノンペンのホテルに到着…

旅にでる 年末年始・東南アジア編 5 トゥール・スレン虐殺博物館

シャム(現タイ)とベトナムの二重属国時代*1、それを抜け出すため王自ら支配下にはいったフランス植民地時代、やがてフランスから独立を果たしたシハヌーク王の国政、独裁政権下で起こったクーデターで軍事政権発足。 1863年から1970年までのカンボジアの歴…

旅にでる 年末年始・東南アジア編 4(プノンペン行きの飛行機にて)

シェムリアップから首都プノンペン行きの飛行機は、今まで乗ったどの飛行機よりも小さく、乗客マナーは過去最低だった。 搭乗手続きのときなんて、集団が平気な顔して横入りしたり、パスポートをスタッフに見せながら怒鳴っているひとがいたり散々な有様であ…

旅にでる 年末年始・東南アジア編 3(アンコールワット/密林に浮かぶ楽園)

クメール語で「寺院のある都」という意味を持つ*1アンコール王朝は、11世紀に最盛期を迎えた大帝国である。 王は威厳を保つため、天界と地上を結ぶ唯一の存在であると国民にアピールし増築を繰り返し生まれたのが、アンコール巨大寺院群であり、アンコールワ…

旅にでる 年末年始・東南アジア編 2(オープン・シェムリアップ!)

都市部空港は、現代的な外観、高い天井、大きい窓がつけられているといった特徴のデザインが多い。 デザインは幅広いけれど、開放的でダイナミックだというところは、同じなのではないだろうか。どの国に行っても大きな違いはないと思う。 しかし、アンコー…

旅にでる 年末年始・東南アジア編/上海空港で起きたトラブルのはなし

だだっ広い上海空港で、乗り継ぎ便が間に合わなかったことを知り、ともだちとふたりでショックを受けていたとき、視界にひとりの日本人女性が入った。 ボブヘアーの彼女は黒のダウン、黒の緩めのスエットのようなパンツを履いていて、バッグパックをもってい…