旅にでる 週末京都編 1
京都へいくたび「パリみたいだな」と思う。
パリへは二度旅行しただけなので、パリ通に怒られてしまうかもしれない。
もちろん、文化や雰囲気は違うけれど「質の良いものを大切にする」、「パリ(京都)市民が誇り高い」といった共通点が、いくつかある気がするのだ。
それだけではない。
日本人がパリのショコラ専門店*1を出し、お茶フレーバーのチョコレートを売る。
はたまた京都で、オーストラリア人が町家を改装してカフェ兼ゲストハウス*2を経営する。
「古き良き文化」を大切にしながら、その内部には新しい風が絶えず吹いているのである。
京都市内の路地は、歩くだけでも楽しい。
老舗の和菓子屋さんや職人さんの工房ばかり建ち並んでいるかと思いきや、よくよくお店をのぞくと、じつは美容院だったり、雑貨屋さんだったり、カフェだったり、中華料理屋さんだったりする。まるで街自体が、日々リノベーションしているようである。
すっかり京都の魅力にやられたわたしは、今年六月のひとり旅に飽き足らず、数週間前、ふたたび訪れた。今回はともだちと週末京都旅。
まずは、前回時間切れ(というかスタミナ切れ)で行けなかったパスザバトンへ。
青々とした木々のアーチの奥にある、立派な建物だ。じつは料亭を改装したものらしい。
お店にいくまでにある、橋からの景色も美しい。
都内店舗にもあるようなアクセサリー、服のリメイクはもちろんのこと、骨董や陶器もある。
お店二階にある畳張りの部屋には、アールデコのヴィンテージアクセサリーが、ショーケースにずらりと並んで売られていたりと、こだわりのある、素晴らしいセレクトだった。
表参道、丸の内のパスザバトンに行ったことがあるが、わたしはいちばん、京都のお店がすきだ。
残念ながら併設されているカフェには入らなかったけれど、和モダンでおしゃれだった。
利用しているお客さんもおしゃれなカップルが多く、まるでカルチャー雑誌のカフェ特集の写真にそのまま載りそうなくらい、絵になっていた。
ちなみに、カフェの店名は「たすき」。洒落が効いていてかっこいい。
ともだちが町家を予約してくれ*3、今回はそこへ泊まった。
二階建ての町家である。
とっても小さい扉なので、入るときはかがまないといけない。茶室みたいだと思った。
ずっと泊まってみたかったので、念願叶っての滞在だった。
泊まる人数によって値段は変わりそうだが、今回三人の旅行でひとり八千円くらいだっただろうか。案外安い。
盆地なので冬は底冷えしそうだが、夏はクーラーのおかげで快適だった。
家の前が細路地なので、車が通るだけで窓がガタガタ音をたてる。
造りについては少し不安があるけれど、「京都人気分」を味わいたいひとにはぜひおすすめである。
次回は滞在二日目のことについて書こうと思う。
ひとり京都の記事↓