新聞コラムにまつわるエトセトラ
人のブログや雑誌などのコラムを読むことが好きで、時間を忘れて読み漁ってしまうことがよくある。
我が家は読売新聞をとっているのだが、朝刊の一面よりも、スポーツ面よりもまず始めに読むのは「編集手帳」である。(ここでどの新聞をとっているか、ということはある意味、政治志向が絡むけれど語りたいこともないし、議論したくないので触れません。あしからず。)
身近なことや昔の慣習から始まり、メインの最新ニュースへ移る。そしてなにより終わり方が本当にきれいで、クスっと笑わせられるものから、いいなあと感動してしまうこともある。
起承転結があることはもちろん、文章が毒舌でユーモアがあるし、こんな短い文章でよくも盛沢山に中身を詰めて書けるなあと、尊敬せずにいられない。
毎度毎度、作者名が載っていないので誰が書いてるんだろう、と気になっていたのだがネットで検索すると一発で出た。
早くから行動すればよかったと思ったが、この機会に知れてよかった。
読売新聞朝刊一面コラム - 編集手帳 - 第三十二集 (中公新書ラクレ)
- 作者: 竹内政明
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2017/08/08
- メディア: 新書
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毎日コラムを書くことって、大変なことだろうなあ。
本も出ているみたいなので、読んだことがない人はぜひ読んでみてほしい。
その次に読むのが「人生案内」である。
匿名の一般人が人生相談をし、専門家が回答するコーナーである。
回答者は毎回違うようで、遺産相続や法律が絡むものは弁護士、内面的なこと・人間関係のトラブルは心理カウンセラーや心理学教授の方が回答しているので、やさしいだけでなく、現実的な意見や解決策まで開示してくれる。
たまに、厳しいなあという回答もあるけれど、ただ回答者も立派な先生と呼べる肩書ながら、人間的なところ(偏ったところ)があるのは当然のことだと思う。わたしは、そこもまた魅力にうつる。
「年齢は関係ない」私も普段はその意見に賛成だ。
だが、家に母がいて、匿名の一般人コラムで面白いものが新聞に載っていると「年齢あてゲーム」をする。文章を母に読み聞かせ、いくつくらいのひとが書いたか当ててもらうのである。
寄稿者に失礼なことであることは、重々承知である。
人の感性はいろんな経験を積み、年を重ねるにつれ、渋くなるものだし変わっていくものだと思う。
けれど、ぴったり年齢が当たるときもあれば、成熟な文章にもかかわらず、まだ10代というものざらにある。文章を書くということは、どんな人にも平等なことだと思い知るのである。
気になることがひとつだけある。
それは新聞広告が40代~高齢者向きのものが多いところだ。
ヘルスケア商品のものが多く、読者がその世代だというのは言わずもがなである。
今やインターネットアプリでニュースを見れるので、メディアとして高齢化してしまうのは仕方ない。コンテンツとしてこの先もずっとあるのかといわれると、難しい気もする。
それでも、わたしは朝の新聞を読む時間と、新聞のにおいは、味があっていいなあと感じる。
今一人暮らしをしている人、新聞をとっていない人。たまに実家に帰った時だけでも、家の新聞を読んでみてほしいなあと思う。